申し込み数40倍! PayPay銀行「円とドルを両方預金」で金利2%、リスクは? なぜドル預金?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

動画公開日:2024-12-05 19:09:14

4日にPayPay銀行で始まった「預金金利が2%になる」サービスが話題となっています。申し込み数は、ふだんの40倍だそうです。

■PayPay銀行預金金利 バブル並みの2%に

ホラン千秋キャスター:
みずほリサーチ&テクノロジーズチーフ日本経済エコノミストの酒井才介さんにお話を伺います。

加藤シルビアキャスター:
PayPay銀行が普通預金の金利をバブル期並みの2%にすると発表しました。その中身についてお伝えしていきます。 

メガバンクは、軒並みで普通預金金利年0.1%という数字を打ち出しています。その中でPayPay銀行は、円と米ドル両方の普通預金を実施すると特別金利 年2%が適用されると発表しました。(取引後年1.59%)※外貨預金口座開設は18歳以上

では、年2%の金利だと一体どのような世界になるのか、計算してみました。

例えば100万円をそれぞれ預金した場合、
円で50万円、ドルでも50万円相当分を預金したとき、ひと月当たりそれぞれ約613円、約612円の利息がつき、受け取り利息は合わせて約1225円相当/月になるということです。
※12月4日~31日まで保有 1ドル=150円為替変動なし

この金利の高さが魅力的ですが、外貨預金なので当然リスクもあります。

先ほどの通り50万円をドルで預け入れして払い戻した場合、
▼5円「円安」に振れていると約1万7000円増加
▼5円「円高」に振れていると約1万7000円減少
します。このような為替によるリスクに注意が必要です。

ホラン千秋キャスター:
為替の変動がたいへん大きいので、このリスクをしっかりと理解した上で(預金する)ということになります。2%という預金金利をどうご覧になりますか。

酒井才介さん:
預金金利2%は、メガバンクの普通預金金利である0.1%の20倍なので、一般の人からするといいのではないか、という水準だと思います。ただし、為替の変動リスクがあります。先行き円高が進んでしまった場合には得にならないかもしれない、ということによく注意する必要があると思います。

井上貴博キャスター:
これは為替リスクがあるのと同様、インフレ時代に入ると、円を持ち続けることも目減りしていってリスクになるという見方ができます。

このようにサービスとして金利をかなり上積みしてくる新興の銀行がある中で、メガバンクは余裕があるのでそこに追随しようとはならないものですか。

酒井才介さん:
メガバンクの預金金利に関しては、日本銀行の利上げに連動する形で預金金利を引き上げていくことが見込まれます。今回は米ドルの為替リスクを含んだ商品としての(預金金利)2%なので、単純にメガバンクの金利も2%になるかと言われたらそうではないです。

ただし、顧客獲得競争が激化しているので、他業態を含めて高い金利を提供する商品が出てくると、顧客を奪われないための経営戦略として、「自分たち(メガバンク)も預金金利の引き上げ方を見直そう」という動きが出てくるかもしれません。

ホランキャスター:
「顧客を獲得したい」という部分で、(PayPay)銀行としては金利を上げても将来的にそれ以上のメリットがあるというわけですね。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
以前は護送船団方式で、全ての銀行の金利が一緒でした。しかしそれぞれが獲得競争になって、「アメリカの金利が4〜5%と日本に比べてものすごく高い」という点に目をつけてやっています。その工夫のあとはありますが、先ほど言われたようにリスクはあります。その辺をどのように勘案してやるかということなので、あまりメガバンクがドカンとやっていくのは、そう簡単にはいかないと思います。

■他業種も「ネット銀行」に参入 その狙いとは

加藤キャスター:
最近では様々な業種がネット銀行に参入してきています。NTTドコモや百貨店の高島屋、さらにJR東日本も参入したことでニュースにもなっていました。

しかし、これらの事業体がそれぞれ銀行のライセンスを持っているわけではなく、既存の銀行から提供される金融サービスのもと、事業体がサービスを提供する形になっています。

では、どうしてこのように新規参入が相次いでいるのでしょうか。

他業種側にはポイント付与などの総合的サービスの提供で、顧客の囲い込みを強化するというメリットがあります。一方で銀行側は、業種の垣根を越えた新規顧客の掘り起こしをする狙いがあるということです。

井上キャスター:
顧客の囲い込みで考えると、かなりWin-Winになってきているのかなと思いますが、この流れは加速しそうですか。

酒井才介さん:
はいそうですね。どこの業態も、新規の顧客をなるべく多く発掘したいということです。例えば百貨店であれば、富裕層やシニア層が高額ブランド品を買いに来ることが多いと思います。その顧客層が同じ建物の中で資産運用の相談ができるようにして、買い物だけではなく、より取引を進行させていくという狙いが新規参入してくる業者の中にはあると思います。今後もこうした動きは加速していくと思いま…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20241205-6206667)

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